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−スタイリストといっても、いろんな分野があるそうですね。
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| そうですね。雑誌、ドラマ、映画、広告、ショーを専門とする人もいますし、カタログ中心にやっていらっしゃる方もいます。また最近はスタイリストの世界も細分化されてきているから、フードスタイリスト、インテリアスタイリスト、雑貨スタイリストとか、そういう新しい名称がいっぱいあるんです。そういうふうに分けたければ分けてもいいし、やれればやってもいいというのがスタイリストの世界なのです。ただ、高校生たちが「スタイリスト」という名称からイメージするのは、やはりタレントの服をスタイリングする人、コーディネートする人。あるいは雑誌モデルの服をコーディネートする人ですね。一番目につきますから。 |
| −沼尻さんは多岐にわたる活動をされていますが、あえて軸足といえばどの分野でしょうか。 |
| わたしがスタイリストとして最も活動した時代は、今みたいに分野が細分化されていなかったのです。どちらかというと来る物拒まずのタイプだったので、ファッションショーのスタイリストもやりましたし、広告もやりましたし、ハウジング関係もやりました。ハウジングというのは、ポスターを作るときにソファを集めたり、食器を集めたり、壁に掛ける絵をあつめたり。今ならインテリアコーディネーターがやる仕事ですね。いろいろやりましたが、強いて言えば、音楽関係のスタイリストが多かったですね。新人タレントのデビューの時のCDジャケットやポスター制作など。ソニー、東芝、ポリドールの仕事が多かったですね。 |
| −スタイリストの面白さはどこにありますか?面白いという表現が適切かどうか、わかりませんが? |
| 面白いと感じる人しかやっていけないと思うのですけれども、仕事としてはかなりハードです。それと人間関係。毎回、初対面の方と仕事しているみたいなものですから。その仕事が好きで面白みを感じなければ続けていけないです。仕事によっても違いますが、わたしの場合は「作りあげる」面白さですね。表現手段が洋服に変わっただけで、作品を作る、オブジェを作るのと同じ感覚なので、そこが面白い。また、それに対して世の中がすぐ反応してくれるからやりがいがありますね。例えば、タレントに洋服を着せてテレビに出して、それが良ければすぐに視聴者からの問い合わせがくるし、タレントさんからも、「この間の服、良かったってファンの人に言われたんですよ」という、反応がきます。裏方なのに反応がきますし、自分でいかようにでもタレントを変化させることができる楽しさもありますね。 |
| −学校を卒業したあと、プロをめざす人はどうやって仕事をみつけるのですか? |
| 当校には、スタイリストの事務所や、派遣会社などから募集がきます。またフリーの方からもたまに募集がきます。そういうケースで就職する人と、当校ではスタイリストになりたい学生の勉強の一環として、アシスタントのインターンシップに出しています。在学中に実際の仕事を経験させるためです。その時、先方の評価がいいと「卒業したら来てくれないか」とオファーがかかる。そういうケースもあります。また、ここにはスタイリストになりたい人が来ているわけで、知り合いもできるし、友達どうしで情報交換できるというメリットもあります。同じ目的を持って来ているから、就職も助け合える。「わたしはここに行けないけれども、あなたなら近いからいいんじゃないの」というのもあるんです。 |
| −先生から見て、スタイリストに必要な適性、スキル、サムシング、その辺はどうですか? |
適性でいえば、服が好きでファッションが好きなこと。そして体力に自信があることと粘り強さですね。とにかく「やりたい気持が強い」ということが大切です。スタイリストって誰でも簡単になれるんですよ。免許がいるわけでもないし、特別な技術がいるわけでもないんです。誰でもなれるのに、なれる子が少ないです。
なぜなら、いろいろなことを知っていないとスタイリストってできない。職人になるわけじゃないから。だから、「いろいろなことを学んでほしい」ですね。色も知ってほしい。素材も知ってほしい。カメラのことも知ってほしいし、ヘアメイクのことも知ってほしい。いろんな知識の結集で仕事をするのがスタイリストだと思っていただいてもいいくらいです。それから、人間関係を上手にできるように、協調性と柔軟性をもっていてほしいですね。 |
| −わかりました。これを読んでわたしも目指したいなという方へメッセージを。 |
夢を持っているということは、それだけですばらしいことだと思うんです。スタイリストになりたいという、「なりたい」気持を続けてほしい。あきらめたらもうそこで終わっちゃう。もういいやって。夢はだいたい破れるものじゃなくて、自分で捨てるもの。だから、あきらめずにやってほしいと思う。服が好きな人であれば決して難しい仕事ではないと思う。1回1回の仕事の終わる時には大きな達成感が得られる最高の仕事ですよ。
−ありがとうございました。 |