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    専門学校の先生に聞く!


■第7回:テレビ業界、映像業界をめざす人へ
 

カメラ、照明、音声・・・。豊富な機材がそろったテレビ映像学科の実習教室。温厚な笑みを浮かべて現れた大和先生は、学校卒業後、映像制作プロダクションに勤務。その後フリーランスとして、国内・海外の多くの仕事に携わっている。F1、モーターショー、スピードスケートの撮影、プロモーションビデオの制作全般等々。現場で得た幅広い知識や経験は、読売理工医療福祉専門学校でテレビ映像をめざす後輩たちに熱く伝えられている。今回は、大和先生に、現場感覚を活かした授業スタイルと、映像のプロとしての心構えをお聞きした。

読売理工医療福祉専門学校 放送映像学科講師
大和 拓
Profile
専門学校で映像の勉強をし、卒業後映像制作プロダクションに就職(5年)。
その後フリーで国内、海外などカメラの仕事や画像編集などの仕事をしている。
現在は、フリーの活動と読売理工医療福祉専門学校の放送映像学科講師。
−テレビ映像学科では、どんな勉強をしているのですか。
番組制作にかかわる技術者の養成のための勉強をしています。撮影であったり、編集であったり、照明であったり、制作全般であったり、映像に関するスキル全般を勉強する学科です。またテレビ映像学科には、番組制作を中心に学ぶ「テレビ映像制作コース」と、パソコンを駆使した編集技術を磨く「デジタル映像編集コース」があります。僕はデジタル映像編集の実習を専門に教えています。

−先だって、日本テレビの番組に、カメラの達人として出演されたそうですね。

ええ、『汐留スタイル』という番組です。素人のお母さんが子どものビデオを撮るにあたって、カメラをどういうふうに扱ったらいいか、基本的な操作方法のアドバイスをしました。構え方だとか、どういうふうに撮ったらいいかとか、あるいは画角の問題だとか。そういったことをアドバイスしてあげるコーナーに、ビデオカメラの先生役として出させていただきました。
−御校は、日本テレビと同じ読売グループですね。そこら辺で何か、協力関係というのはあるんですか。
それはありますね。1年生の学生は、春先に1カ月、日本テレビ関連の会社で制作現場を体験します。いわゆるインターン制度ですね。実際のテレビ番組制作現場に混ぜてもらい、第一線で働くプロの技術に触れたり、実務を見たりできます。こうしたところで就業体験ができるのは、読売グループである本校のメリットのひとつだと思います。
−現場を味わって帰ってくると、学生さんに変化はありますか。
やっぱり目が輝いて帰ってくる子と、ちょっとショックを受けて帰ってくる子がいます。現場の空気の厳しさに触れると、自分が思っていたほど甘い世界じゃないんだとショックを受ける子はいる。でも、1年生の時にそういう経験ができるのはいいことだと思います。やっぱり時間とか厳しいじゃないですか。例えば撮影ひとつ取っても、カメラマンとディレクターと役者と、全部そろわないと動かない。誰か1人落っこっても駄目だから、遅刻者に対してはすごく厳しい。そういったことですとか、待ち時間は雑談していても、ひとたびカメラが回り始めればみんな真剣です。そういう緊張感のある場所に身を置くことで実感できることがたくさんある。
−大和先生はご自分の授業スタイル、教育スタイルについてはどうお考えですか。
僕が受け持つ2年生の授業は完全に映像編集の実習だけなんで、実際の制作スタイルにできるだけ近づけるために、課題を出します。例えば、架空の商品とか、缶コーヒーとかのコマーシャルを作りなさい、と。コマーシャルだから30秒です。30秒間でその商品のいいところを、どんな対象者にどう伝えていくかを決めさせて、絵コンテを描かせ、実際にそれをビデオカメラで撮ってきた素材とか、CGとかを使って、コマーシャルに仕上げます。
−デジタル編集だけでなく、コマーシャルそのものを作るわけですか。
そうです。制作全般が分かってないと、「CGでこういうもの作れ」と言われても、多分理解できないと思うんです。CGはCGの実習で習っていますし、撮影は撮影で1年生のうちにかじってる。だから、それをどうまとめ、統合していくかということで、動画のコンテンツを作らせるのが僕の授業のスタイルなんです。
−そのコマーシャルは、どういう順番で作っていくのですか。
まずは、企画。で、絵コンテ。そして実際の制作というふうに進んでいきます。もちろんはじめに提出期限を決めておきます。企画をまず考えさせて、それをチェックし、コメントやアドバイスをして、それから今度は絵コンテを描かせる。出来上がったものは最後にみんなで品評会をします。お互いに作ったものは批評しあいましょうと。そういう経験がないと、もし自分が仕事の依頼を受けて作品をつくっても、「ここはこういう理由でこうしたんです」という説明ができない。そこら辺の力がないと、言われたことをやるだけのオペレーターにしかならないのです。
−オペレーターでなくて、コンテンツクリエーターとして・・?
ええ。コンテンツクリエーターとして養成したい、という想いが僕にはあります。ですから、自分で作ったものを評価してもらう、逆に人の作ったものを評価するっていうことで、コミュニケーション能力も含めて高めていかなければならない。僕は、今も現場に身を置いているからこそ、フィードバックできることや教えられることがあると思っています。現場で実感したことや、積んできた経験をフィードバックして、学生たちに伝えていくことを心掛けています。そうすると、評価のこともそうだし、コミュニケーションのこともそうだし、ただコンテンツの出来栄えがいいだけでは足らないんです。僕は、そういうことも含めて実習教育をしているつもりです。
−プロをめざすならと、学生にアドバイスしていることはありますか。
僕は、学生に「100%自分の能力を発揮した作品を作ることを目指すより、いかなる時も70%以上のクオリティーのものを作れることをめざす方がプロとして大切だ」と言っているんです。学生たちが、本当に理解しているか怪しいんですけど。例えば常に80%ぐらいのクオリティーで物を作っていたとしても、ある時ポッと50%以下のものを作ってしまった場合、そこで評価されてしまうことって多い。これはフリーランスの実感なのかもしれないけど、そこで付いたレッテルをはがすのはきついです。だから、プロになるんだったら、いつ仕事もらっても、一定レベル以上のものを作れるようにしておかないと、というのが私の考えです。100%のものしか外に出さないのはアーティストだよ、と。アーティストは100%にならなかったら出さなきゃいいんですから。
−最後に、テレビ業界をめざす人に先生からのメッセージを。
テレビ業界、映像業界をめざす方、大歓迎です。そういう方たちが自分の目標に向かって勉強していくカリキュラムや環境が、この学校には十分にあると思います。それを最大限活かして、めざす業界にチャレンジしてほしいですね。

−お忙しいところありがとうございました。

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